J-SAILING82号ができました

2010年4月22日

J-SAILING82号の表紙(photo by Sachie Hamaya)

J-SAILING82号が完成しました。
そろそろJSAFメンバーのお手元に届くころです。

今月号の表紙は、昨夏、神奈川県葉山新港で開催されたエンジョイセーリングデイ(レディース委員会主催)の1シーンです。初めてセーリングを経験したという皆さんの表情が、とても爽やかです。

本号では、巻頭でオリンピック特別委員会の2010年度ナショナルチーム選考レースの様子を中村健次JSAFナショナルコーチがレポートしています。それにつづき、選考選手を顔写真つきでご紹介。

また、好評をいただいている水域紹介シリーズは、外洋南九州の宇都光伸会長と鹿児島県連の橋元幸一理事長のご協力を得て、鹿児島県錦江戸湾をレポートしています。

そして、特筆すべきは和歌山ナショナルトレーニングセンター(NTC)にオープンした「和歌山NTCセーリングライブラリー」のレポートです。これはセーリング映像専門の検索データベースシステムですが、セーリングに関係する映像のアーカイブや映像版セーリング教科書をインターネット上で共有しようという新しい試み。記事をじっくり読んで、メンバーの皆さんもこのシステムを利用してください。

さらに、JSAFが参加チームを公募する2011年インビテーショナルカップ(米国開催)の概要、470級とマッチレースで優勝したアジア選手権(中国・広州)のレポート、14年目を迎えた日本ヨットマッチレース協会のレポートなども掲載しています。

J-SAILINGは年に6回、JSAFメンバーに直接届きます。お届け先はメンバー登録時に記載された住所になりますので、住所変更などがあった場合は所属の各団体へご連絡ください。手続きの詳細は各加盟団体へお問い合わせください。http://www.jsaf.or.jp/dantai/

和歌山NTCセーリングライブラリーの紹介は本誌14ページを参照(photo by Kazuya Nakamura)

鹿児島の象徴的な存在となる桜島が、錦江湾レポートのビジュアルを飾ります。本誌9ページを参照(写真提供・社団法人鹿児島県観光連盟)

関東学生女子ヨット選手権大会
優勝は早稲田大学(470級)、中央大学(スナイプ級)!

2010年4月18日

470級の優勝の早稲田大学ペアです

4月18日、春季関東学生女子ヨット選手権(以下:女子インカレ)の2日目のレースが、神奈川県森戸海岸沖で行われました

1レース目は、昨日に引き続き、少し強めの風が吹きましたが、その後は微風下でのレースとなりました。昨日よりもリコール(フライング)をする艇が多く、レースの結果はいいものの、成績として残らない選手が多々みられました。ヨットレースは、スタートがレース展開を大きく左右するため、とにかく綺麗にスタートを決めたいと誰もが思いますが、ヨットレースは陸上競技などと異なり白線でひいたような明確なスタートラインがなく、2つのマークブイを結ぶ仮想ラインをスタートラインとして行うため、綺麗なスタートをすることがとても難しいです。

今回の女子インカレの参加選手の実力差はあまりなく、どの選手もスタートを攻めすぎてしまったように思えます。

そんな中、470級で優勝したのは、山口/井上組(早稲田大学)です。井上は4年生のベテランクルーではありますが、スキッパーの山口は3月に高校を卒業したばかりのルーキー。高校時代にもヨット部に所属していたとはいえ、初めての女子インカレで1日目からトップを守り抜いたことは、今後にとても期待できそうです。

スナイプ級は1日目に1位だった木内/塩出組(早稲田大学)を1点差の僅差で逆転し、3位からトップへ浮上した樋口/久保組(中央大学)が優勝しました。樋口/久保組は、昨日の第1レースから着実に順位を上げ、本日は2レース連続で1位をとりました。その結果、中央大学初の女子インカレ優勝を成し遂げました。

以下、優勝者のコメントです。(レポート/鈴木 有依・関東学生ヨット連盟女子委員長)

470級 優勝

山口祥世(早稲田大学1年)ヘルムスマン

『はじめてのレースで、たくさん課題が見つかったのでこれからもっと頑張っていきたいです。』

井上まなか(早稲田大学4年)クルー

『優勝できたことは良かったですが、課題がたくさんあるので、さらに練習をしたいです!!』

スナイプ級 優勝

樋口美紗(中央大学4年)ヘルムスマン

『最後の春季女子インカレで優勝できて良かったです。引退までの残り半年を死ぬ気で頑張ります!!』

久保彩夏(中央大学3年)クルー

『昨日の3位から逆転優勝できてよかったです。この勢いで春季関東学生ヨット選手権大会も優勝します。』

関東学生ヨット連盟 http://www.geocities.jp/gakurenyacht/

スナイプ級で優勝した中央大学の初日の帆走シーン。顔写真が撮れませんでした

日本大学の女子スキッパーたち。元気いっぱいです!

関東学生女子ヨット選手権大会
今日からスタート!

2010年4月17日

早稲田大学女子主将の福本典子さんから昨年の女子インカレ優勝旗が返還された

2010年度の関東学生女子ヨット選手権大会が4月17日(土)から始まりました。

17日朝10時から葉山新港で行われた開会式は、関東の学生ヨット部員すべてが集まる「春季関東学生ヨット選手権大会」全体の開会式となるため、女子選手のほかに男子選手も集まりました。

参加全大学がそれぞれの部旗を掲げ、整列する中、大会名誉会長グラチアーノ先生、大会副会長の杉山さん(日本大学OB)、大会委員長の天辻さん(筑波大学OB)、レース委員長の関谷さん(工学院大学OB)、プロテスト副委員長の大村さん(海洋大学OB)からご挨拶をいただき、前回優勝校の早稲田大学から関東インカレ総合優勝旗が返還されました(副将 芝尾航さん)。引き続き、前回女子インカレ優勝旗が返還されました(早稲田大学 女子主将 福本典子さん)。

その後、早稲田大学副将芝尾航さんが選手宣誓しました。悪天候のため室内での開催となりましたが、開会式は滞りなく行われました。

その後、11時50分に470級が出艇、5分後の11時55分にスナイプ級が出艇し、本日は両クラス3レースが消化できました。

第1レースの結果

470級 スナイプ級

1位 藤井/栗栖(日本大学)        1位 長塚/稲垣(日本大学)

2位 波田地/白倉(明海大学)       2位 木内/塩出(早稲田大学)

3位 堤/安部(法政大学)         3位 田中/渡邊(日本大学)

4位 山口/井上(早稲田大学)       4位 樋口/久保(中央大学)

5位 青山/毛利(東工大学)        5位 松原/古山(東京海洋大学)

第2レースの結果

470級                      スナイプ級

1位 山口/井上(早稲田大学)       1位 木内/塩出(早稲田大学)

2位 藤井/栗栖(日本大学)        2位 長塚/稲垣(日本大学)

3位 堤/安部(法政大学)         3位 樋口/久保(中央大学)

4位 蛯原/川戸(明海大学)        4位 横山/有銘(明海大学)

5位 波田地/白倉(明海大学)       5位 佐藤/遠藤(立教大学)

第3レースの結果

470級                      スナイプ級

1位 山口/井上(早稲田大学)       1位 樋口/久保(中央大学)

2位 波田地/白倉(明海大学)       2位 木内/塩出(早稲田大学)

3位 青山/毛利(東工大学)        3位 長塚/稲垣(日本大学)

4位 木村/高木(日本大学)        4位 福本/杉井(早稲田大学)

5位 蛯原/川戸(明海大学)        5位 西牟田/曹(横市大学)

今日は1日を通して、強風から微風までの幅広い風域でレースすることができ、重量ペアから軽量ペアまで全ての選手にチャンスがあり、とてもよいレースができたと思います。ヨットレースは風の吹いてくる方向を予測し、相手艇の位置を考えながらコースをひく競技です。また、強風は重量級、微風は軽量級が有利になるなど、風に左右される競技です。そのため、現在の順位がどのように変化するかはまだまだわかりません。現在、暫定順位として入賞していない大学にも明日頑張ってほしいと思います。(鈴木 有依/関東学生ヨット連盟女子委員長)

スナイプ級のスタートシーン

いいレースをしようと奮戦するレース本部艇のスタッフたち

コラム 「海のファッションにはワケがある」

2010年4月14日

Illustration by Tadami

時間を経たモノにまつわる話には諸説ありますが、海のファッションもその伝統を紐解こうとすると、さまざまなエピソードが聞こえてきます。そんなエピソードをご紹介するこのコラム。へぇー、そんなワケがあったのか・・・・・・とちょっと驚いてください。

第1回は「Pコート」の話です。

過ぎた冬、Pコートを着た若者を多く見かけました。
そもそもPコートは、英海軍の軍服として艦上で使用され、漁師にも広く愛用された作業服が原点だそうです。手袋を着けたまま使える大きなボタンや縦ポケットが特徴で、男女兼用で使え、ボタン破損にも対処できるなどの利点も多く、マリンファッションの定番アイテムとして継承されて来ました。

最大の特徴は イラストのように風向きに合わせて左右の上前を変え、衣服内に吹き込む風を減らし、体温低下を防ぐデザインになっていることです。極寒の海に生きた人々の創意工夫には、驚きを超えた感激さえ覚えます。ちなみにPコートのPはパシフイックの頭文字と言われていますが、定かではないようです。

さて、最近のファッション界はマリンフアッションヘの注目が高まっています。
ファッション業界にはファストフードに倣った ファストファッションという言葉があります。ファアストファッションとは流行を取り入れた低価格で手軽に買える衣料品を指し、今や大きな市場規模に成長ました。

その反動から流行に左右されず、安心して長く愛用できるファッションを望む声も高まり、伝統的で安定感もあり上品なイメージを持つマリンファッションが注目を集めているのです。

改めて考えると、マリンファッションはファストファッションの対極にあるスローファッションということができるでしょう。
洋服に限らず、トラデイショナルで普遍性が高く、人々の生活に根ざした海文化の素晴らしさを見直し考えを学ぶ時代が再来しているようです。

ハンガリーからメールが届きました

2010年4月12日

MB SAILING協会という組織からの「ヨットレース体験キャンペーン」の広告です。クルーとしてヨーロッパのレースに有料で参加しませんかという内容で、キャンペーン参加費用は「最低入札価格10万円」の入札方式で決定するという風変わりなもの。

案内によると、日本・ハンガリー間の航空券は自己負担で、ブタペスト空港に着いてからの交通費、食事、宿泊、レース参加費用、トレーニング費用などは入札価格に含まれるとしています。

珍しい内容なので紹介する次第ですが、しかし、JSAFとの関連はまったくない組織で、しかも初めてコンタクトしてきたところです。そこで、どんな組織なのかと在日ハンガリー大使館に問い合わせたのですが、大使館でも詳細はわからないとのこと。というわけで、興味をお持ちの方はくれぐれも自己責任において対応していただけますようお願いいたします。
なお、下記の文章は送られてきたメール内容をそのままコピーしたものです。

セーリングと国際交流にご興味のある方へ

MB SAILING セーリング協会は、日本の方を対象に、ヨットレース体験入札キャンペーンを宣言します。
一番速いレーシングヨットの一つの「嵐丸」のクルーメンバーとして、ヨーロッパの著名なヨットレースに参加していただきます!
ヨーロッパで初めての大チャンス!!!
先端技術を活用して作られたLIBERA  Aクラスの帆船に乗って、ヨーロッパの湖用レーシング帆船の一大競技を体験していただきます!!!
詳細については、以下のリンクをクリックして下さい。
http://www.mbsailing.hu/index.php/ja/utanpotlas

キャンペーンの広告の表紙です