MJCマリン賞受賞者の面々。前列中央がマリン大賞の服部善郎氏
釣り人の服部善郎さんの日本人として2人目となる「IGFA(国際ゲームフィッシュ協会)釣りの殿堂」入りが決定し、これを称えてMJCマリ賞大賞が授与された。表彰式は3月5日、「ジャパンインターナショナルボートショー2011」で行われた。
「IGFAの釣り殿堂」には「釣魚大全」の著者として知られるアイザック・ウォルトン、アーネスト・ヘミングウェイなどが入っている。JGFA(ジャパンゲームフィッシュ協会)は、服部名人の釣り界に対する貢献は世界レベルなこととしてIGFAにて推薦しており、それがこのほど認められた。
服部さんは1928年生まれ。早稲田大学在学中に釣りで全国を行脚し、各地に伝わる多彩な釣り技を取得。読売ニュース映画ディレクターを経て、日本初の本格的TV釣り番組「日本の釣り」を演出し、自ら出演。日本はもとより世界各地を釣り歩き、23年間にわたり日本の茶の間に世界の釣りを紹介してきた。JGFA名誉会員。
このほか、今年のマリン賞では下記の方々が表彰された。
女子ラフティングチーム「リバーフェイス」(スポーツ・アドベンチャー部門)
オランダのズーテルメールで開かれたラフティングの世界大会(7月12~17日)に日本のチームが男女アベック優勝を成し遂げた。世界大会での優勝は男女とも史上初。男子はプロチームとして活動しているが女子の「リバーフェイス」は純正アマチュアチーム。主催者である国際ラフティング連盟(IRF)は2028年夏のオリンピックでの正式種目化を目指している。
「ウォーターセーフティーニッポン」(安全・環境部門)
「水の事故ゼロ運動」を推進する団体。ウォーターセーフティーニッポンが掲げる行動指針には「自然体験を推進し日本の水の事故をゼロにする」「教育・体験・啓発による事故防止と意識改革の推進」とあり、具体的な行動としては「海遊び、川遊び、ヨット・カヌー、自然観察など、子どもたちへの自然体験の推進」「ライフジャケット着用、浮き身、モノを使った救助方法など水の安全教育の推進」「自然体験、水の安全教育に関わる、器財・教材の提供および指導者の派遣」などをあげている。
「東京湾に打瀬船を復活させる協議会」(奨励賞)
豊かで美しい東京湾を目指すなかで、そのシンボルとしての打瀬船の復活させる活動を行い、森林の保全、藻場の再生、舟大工の技術継承さらに環境・海洋教育を通じ、豊かな海、美しい東京湾を目指して活動する。多くの子どもたちや市民を対象にし、打瀬漁体験を通して水産自給率の問題や課題に対処するための環境・海洋教育に役立てたいとしている。
MJCマリン賞
マリンレジャーの発展に貢献している個人および団体の活動をたたえ、今後の活動を応援することを目的に、MJCが2000年に創設した賞。競技スポーツにとどまらず、海に関するユニークな活動、学術的研究、安全普及、環境保護、ボランティアなど、広範な「海洋文化の普及」活動に携わってきた人々の顕彰を行い、海洋スポーツ・レジャーへの関心を高め、日本の海のあり方を考えていくきっかけになることがこの賞の狙い。過去にはJSAF所属のセーリングチームが受賞している。
マリンジャーナリスト会議(MJC)
マリンスポーツ専門誌の編集長など、マリンスポーツ、レジャーの現場で活動するマリンジャーナリストと、マリンに関心を持つジャーナリズム関係者・有志の集り。7月の祝日『海の日』にボート、ヨット、パーソナルウォータークラフト等のオーナーに無料体験試乗会の開催を呼びかける<海と遊ぼう720>キャンペーンを始め、様々な活動を通してマリンレジャーの健全な発展と安全普及をめざしている。
MJCマリン賞は2000年に創設された