一般財団法人日本スポーツ仲裁機構(JSAA)主催による「第8回スポーツ仲裁シンポジウム」が9月28日、東京・六本木で開催された。
テーマは「スポーツ法の現代的課題 スポーツ基本法、アンチ・ドーピング、スポーツ団体のガバナンス」。
文部科学副大臣の奥村展三氏、世界ドーピング防止機構の事務局長デイビッド・ハウマン氏が基調講演を行った後、競技団体の関係者とスポーツ関係者が参加してのパネルディスカッションが行われた。
パネルディスカッションでは「スポーツ基本法を活かす」という観点から、「スポーツ基本法成立後のスポーツ競技団体のガバナンス」と「日本のスポーツ界の将来」について議論が交わされた。
このなかで多くの時間が割いて議論されたのは「スポーツ競技団体のガバナンス」である。
スポーツ基本法にも「競技団体の運営の透明性」が謳われたように、近年、スポーツ競技団体における「ガバナンス」の必要性が盛んに言われている。佐野和夫氏(日本水泳連盟会長)、福田富昭氏(日本レスリング協会会長)、望月浩一郎氏(弁護士)、山本浩氏(法政大学教授)の4人のパネラーが具体的な事例をまじえて、スポーツ競技団体における「ガバナンス」の重要性を様々な観点から説いていた。
アンチ・ドーピングに関してはセーリング界も無縁な話ではなく、他のスポーツ競技団体と同様に強くその対応が求められるだけに、有意義なシンポジウムとなった。