2010年7月 のアーカイブ

今年も開催
エンジョイセーリングデイ

2010年7月12日 月曜日

初めてのセーリング体験を楽しむ参加者たち(photo by Sachie Hamaya)

JSAFレディース委員会が主催するエンジョイセーリングデイが7月11日、神奈川県・葉山新港をベースに開催されました。

今年で10回目を迎えたこの試み、曇天ではありましたが雨もなく、強い陽射しもなく、風も強過ぎず、体験乗船会には絶好の日和りでした。参加者は100人近くに達し、昨年よりも参加協力艇が増え、乗りたい人も、乗ってもらいたい船もおおいに賑わった1日となりました。

参加者の声を聞いてみました。

「仕事をリタイアし時間が自由になることもあって、何かを始めたいと思い参加しました。長野県の出身なので海に興味があり、1級免許は取ったのですがヨットは初めて。新聞でこのイベントを知り、所沢から電車に乗って1人で来ました」という男性。乗船した船が70歳台のオーナーによって操船されていることを知り、ヨットをより身近に感じたようです。葉山で行われているのシニアを対象とした練習会(ニッポンセールトレーニング葉山)の話を聞いて、大いに興味を持ったようです。
3人家族のお父さんは、「今日は(小学生)の息子が楽しんでくれました。私はウインドサーフィンをやっているんですが、ウインドは1人でしかできないので、息子といっしょに楽しめるものを探していました。ヨットの可能性は大いにありですね」と満足そうでした。
YAHOOで検索していて偶然にこのイベントを見つけたという男性は、「以前からヨットには興味がったのですが、たまたまこのイベントを発見しました。水泳やランニングをやっているのですが、ヨットって面白そうですね」と新たな楽しみを発見したようでした。
船酔いで早々に船を下りてしまった小学2年生の男の子。しかし、「帰りに乗ったモーターボートが楽しかった。風が気持ちよくて、ずっと乗っていたかった!」と船そのものには興味を持ってくれたようで一安心、パーティ会場では元気に走り回っていました。
また、「最初は船が揺れるので落ちつかなかった。しかし、一時間もすると慣れて、最後は風を楽しめるようにはなりました」という女性は、「次回もチャンスがあったらまた乗りたい」と言ってくれました。リピーターを増やすのも、こういったイベントでは大切です。

一方、船側としては、「今日は若い人たちに乗ってもらい、いろいろ経験してもらいました。興味をもたれたら是非、メンバーになり、チームの戦力になってほしい。来年といわず、来週もまた来てください!」(<O&S>の小林巧さん)といったところが代表的な感想のようです。どの船も、クルー候補生を確保するために、エンジョイセーリングデイを積極的に利用していました。

同じ船に乗船された方々もお互いにメルアドを交換し、写真を撮り合ったりとすぐに仲間になられたようで、海の親睦の場としても活用されたようです。来年、11回目を開催する予定。是非、ご参加ください!

なお、このイベントは日本財団の助成金を受け、ヤマザキナビスコ株式会社ウイダーinゼリー(森永製菓株式会社)、ヘリーハンセン(ゴールドウイン株式会社)、株式会社ノースセールジャパン、ブティックガルボの協力を得て実施しました。

本イベントはJSAFレディース委員会の主催で開催

参加者、協力艇、スタッフが一堂に会しての記念撮影

株式会社ノースセール

ジャパン

コラム 「海のファッションにはワケがある」

2010年7月7日 水曜日

Illustration by Tadami

時間を経たモノの発祥にまつわる話には諸説ありますが、海のファッションもその伝統を紐解こうとすると、さまざまなエピソードが聞こえてきます。そんなエピソードをご紹介するこのコラム。へぇー、そんなワケがあったのか・・・・・・とちょっと驚いてください。

今回は「汗とアンダーウエアー」の話です。

人間の汗は体温上昇を防ぐ役目があり、ムダに水分を放出している訳ではありません。

汗は蒸発して乾くときにエネルギーを必要とし、このとき身体の熱カロリーを使って気化し、同時に体温を下げる役割を果たしています。だから汗がうまくかけなくなると、体温は上昇し続けて死に至ることもあるのです。ちなみに犬には汗腺がないので汗をかけません。いつも口から熱を発散して、体温をコントロールします。簡単に言えば、人間の汗はオーバーヒートを防ぐ自動車のラジエーターと同じ役割なのです。

一方で、身体が濡れたままだと気化熱として奪われるカロリーの消耗は激しく、体温と体力は著しく低下します。風呂あがりに油断して風邪を引くのはこのためです。汗は体温コントロールに不可欠な存在ですが、逆に放置すると厄介者でもあるのです。我々が考えるべきは、汗とうまく付き合うことであり、その手段としてアンダーウエアーがあります。

セーリングにお勧めは、暖かさを重視したアンダーウエアーよりも水分(汗)の吸水を重視した素材です。

人間が体を動かすと、冬でも蒸気(汗)を発散して体温はコントロールされます。汗(液体)となって見えないだけで、体を動かすと素肌からは常に蒸気を発散しているのです。そこで、吸水性の高いアンダーウエアーを着れば、素早く水分や湿気を吸水し、気化熱によるカロリー消耗を防いで体温低下を防ぐことができます。

綿素材は吸水後に乾くのに時間がかかり、その間は身体からカロリーを消耗し続けるのでスポーツシーンではお勧めできません。マリンスポーツでは、汗以外の水分も浸水することがあるので、なおさら避けるべきです。体感する寒暖差が大きいセーリングでは素肌を常にドライに保つことが理想で、素肌に接するアンダーウエアーは有効なコンデイション対策なのです。

暑さや寒さなどの体に感じる肉体的なストレスが長く続くと、それは精神的なストレスに転じて、判断力が鈍り事故につながることもあります。快適なセーリングをするためにも、吸汗性の高いアンダーウエアーを着用することからまずは始めましょう。

ザ・ノース・フェイス ヘリーハンセン 鎌倉店 オープン

2010年7月2日 金曜日

鎌倉駅にほど近い場所にあります

ヘリーハンセン・ブランドでおなじみの株式会社ゴールドウインが、7月2日、JR鎌倉駅近くに「ザ・ノース・フェイス ヘリーハンセン 鎌倉店」をオープンしました。

店内は1階が60.7坪、2階が66.6坪で合わせて127.3坪と広々としており、ゆったりと商品をチェックできる雰囲気となっています。ヘリーハンセンではコアユーザーに対応したセーリングジャケット&パンツからカジュアルなビーチラインまで幅広い商品で構成されています。

ショップのコンセプトは「From Ocean to Mountain」。
海や山をモチーフに、季節を感じとることができるようアーティストとのコラボレーションなどで店内を演出するとのこと。オープン時はYuri Shibuyaのヨセミテの写真を店内に配置。その後は「Ocean」をテーマにした写真、陶器を使用して店内を演出、また吉田博さんの版画を使用する演出など予定しています。今後、セーリング関係のイベントを企画する予定もあるとのことです。

場所は、鎌倉駅東口を出てロータリーを抜け徒歩数十歩、「鎌倉駅入り口」の交差点のすぐそばの便利なところ。店舗の入り口には広いスペースがあり、待ち合わせにはいいかも。一度、チェックしてみてください。

THE NORTH FACE HELLY HANSEN 鎌倉店
〒248-0006
神奈川県鎌倉市小町1-9-4 松風堂ビル1・2F
電話:0467-61-3811
営業時間:11:00~20:00

ピーター・ギルモア優勝
Portimao Portugal Match Cup

2010年7月1日 木曜日

ワールドマッチレーシングツアー(WMRT)に参加するピーター・ギルモア率いるヤンマーレーシングが、Portimao Portugal Match Cup(ポルトガル)で優勝しました。

ピーター・ギルモア(オーストラリア)は2000年までアメリカズカップに挑戦した元ニッポンチャレンジのスキッパーとして日本ではおなじみのセーラー。2009年からヤンマーのサポートを得てWMRTに参戦しています。

ヤンマーレーシングには谷路泰博、早福和彦の日本人クルーが所属しており、このほか2人のクルーとともに5人でツアー4戦目となる本レースに参戦しました。

12チームが参加した今回のマッチ。ヤンマーレーシングは総当たり戦を8勝3敗と2位で通過し、準々決勝3勝1敗、準決勝3勝0敗という好成績で終えました。そして優勝決定戦で対戦したのは、ピーターと同様に西オーストラリア出身のトルバー・マースキーが率いるマースキーレーシングチームでしたが、これを2勝1敗で退け、ヤンマーレーシングが優勝しました。

同チームは7月5日から行われるSTENA Match Cup Sweden(スウェーデン)に続けて参加し、ツアー2連勝とともに、同レースの2年連続優勝を目指します。
なお、ヤンマーレーシングに関してはJ-SAILING83号で紹介していますので、そちらもお読みください。

最終成績
1  Peter Gilmour (AUS) YANMAR Racing 
2  Torvar Mirsky (AUS) Mirsky Racing Team 
3  Adam Minoprio (NZL) ETNZ/BlackMatch Racing 
4  Ian Williams (GBR) Team GAC Pindar
5  Francesco Bruni (ITA) Azzurra 
6  Magnus Holmberg (SWE) Victory Challenge 
7  Mathieu Richard (FRA) French Match Racing Team 
8  Manuel Weiller (ESP) Team Iberdrola 
9  Bertrand Pace (FRA) Aleph Sailing Team
10 Bjorn Hansen (SWE) Gill Global Team
11 Alvaro Marinho (POR) Seth Sailing Team
12 Eugeny Neugodnikov (RUS) Team Synergy

ヤンマーレーシング http://www.yanmar.co.jp/en/racing/
ワールドマッチレーシングツアー http://www.wmrt.com/