2010年6月 のアーカイブ

OCEAN CUP 第20回宜野湾~久米島ヨットレース

2010年6月10日 木曜日

 

沖縄のレースの楽しみは、何といっても温暖な気候の中、島々を巡りながらのレース、毎回盛り上がるパーティ、クルージングを楽しみながらの帰港……まるまる2日間たっぷりと海を堪能できるのが魅力です。

今回ご紹介する「OCEAN CUP 2010 第20回宜野湾~久米島レース」は、沖縄のレースの中でも55マイルと長距離の部類に入りますが、毎年コンスタントに20艇以上が参加、県内だけでなく本土からの参戦も近年増えつつあります。今年で20回の節目を迎える伝統のレースです。

長距離といっても、30ftクラスのクルージング艇やカタマラン艇も数多く参戦しているのが特徴。多くの仲間と島へ行くという楽しみや、第1回からずっとスポンサードをいただいている「リゾートホテル久米アイランド」で行われるホスピタリティあふれるパーティにあるといっても過言ではないでしょう。天気がよければ、ホテルの中庭で開催されるパーティは、食いしん坊のヨット乗りたちを満足させる料理や、毎年工夫を凝らしていろんな演出やゲスト出演で楽しませてくれます。

ちなみにスタート時刻は午前6時と、数あるレースの中でも最も早い部類に入りますが、「小型艇がパーティに間に合わない」という理由で、現在の時刻になったとか。

例年レースが開催される5月末の沖縄は梅雨の真っただ中。梅雨前線の動きによって、風も海況も天気もガラッと変わります。その変化をどう読み、セッティングするかも、各チームの腕の見せどころです。

今年はあいにくの雨模様。東の微風、スピンでのスタートとなりましたが、その後予報どおり風は徐々に南~南西とシフト。座間味を過ぎ、渡名喜島を超えるあたりからは風速も上がり、各艇ともセールチェンジ。このあたりの選択が勝敗を左右したようです。

マックスでは40ノット近くまで達するなど、ハードなレースとなりましたが、大きなトラブルもなく、全艇が久米島兼城港に錨を下ろしました。先頭集団は平均9ノット強の激走で12時すぎにはフィニッシュ。ファーストホームは<Jazz>、修正では<ココリンオキナワ>が2年ぶりの優勝を果たしました。

雨のためバンケットルームでの開催となったパーティですが、変わらぬ大盛況。スペシャルゲストには、あの尾崎紀世彦さんがサプライズで登場。参加者から幾度となくアンコールを求められていました。

もうほどなくすると、沖縄は梅雨明け。本格的な夏がやってきます。(レポート/伊藤 烈、写真/大濱当吾)

 

優勝した<ココリンオキナワ>の面々

 

「セーリングヨットと帆走性能」シンポジウム開催

2010年6月2日 水曜日

セーリングヨット研究会はセーリングヨットに関する研究を活性化させるために、研究発表や情報交換を行うことを目的として活動しています。同研究会が下記の要領でシンポジウムを開催します。有意義な活動と考え、JSAFは協賛しています。

風力を船の推進力として効率よく利用するために、セーリングヨットには様々な工夫が加えられてきました。これらの成果は、現在対応を迫られている大型船舶のCO2排出量削減に向けた、風利用技術にも生かすことができるものと考えられます。

本シンポジウムは、セーリングヨットと帆走性能をテーマに、我が国と世界のヨット研究の現状と今後の発展動向について紹介することを目的として開催いたします。また、テキストはこれからヨット研究を始めようとする方や、船舶に風利用を考えている方々の参考になるものと考えております。

参加資格は問いませんので、ふるってご参加下さい。なお、本シンポジウムの詳細、ならびにセーリングヨット研究会のこれまでの活動については下記ホームページをご覧下さい。(セーリングヨット研究会)

開催概要
主催:セーリングヨット研究会
日時:8月28日(土) 9時~18時
場所:東京大学 本郷キャンパス 山上会館
参加費:5,000円、学生:3,000円(テキスト代含む)。(テキストのみ場合は2,500円+送料)
懇親会:18時~20時 会費5,000円(山上会館食堂=シンポジウム会場階下。懇親会参加は任意)
参加申込先:セーリングヨット研究会ホームページ
http://syra.aero.kyushu-u.ac.jp/
または、セーリングヨット研究会シンポジウム事務局
〒921-8501 石川県石川郡野々市町扇が丘 7-1
金沢工業大学工学部機械工学科 増山研究室(Tel: 076-248-9618)
masuyama@neptune.kanazawa-it.ac.jp
(なるべくメールにてご連絡下さい。詳細は追ってご連絡いたします。)
プログラム
1. 風洞試験とその活用
2. 水槽試験とその活用
3. CFDと数値計算
4. 帆走性能の推定法と操縦運動シミュレーション
5. ニッポンチャレンジとその取り組み
5.1 ニッポンチャレンジ2000の技術開発マネジメント
5.2 セーリングテクノロジーと設計へのフィードバック
6. 大型帆船の帆走性能
7. ウインドチャレンジャープロジェクト
8. 水中翼を用いた高速ヨット
9. ヨットの転覆と安全性