‘トピックス’ カテゴリーのアーカイブ

レース中、クジラと遭遇!

2010年7月14日 水曜日

網走帽子岩~二つ岩レース中に鯨を発見

北海道の網走セーリング協会のホームページにヨットの間近かを併走するクジラの写真が掲載されています。同協会メンバーの榊原宏洋さんにその時の様子をレポートしていただきましたので、写真とともにご紹介いたします(編集部)。

6月20日、ヨット4艇での親睦ミニレース中、網走市二ツ岩沖折り返しマークを回航して先行艇を追い上げていると、陸に近い海域で背びれを出したクジラを目撃しました。

すぐに各艇に連絡すると、各艇もそれぞれ違う方面を指さしクジラを追いかけていました。僕たちのJ24もクジラに少しでも近づこうと舵を取ると、「ひぃ~ひゅ~う~」と歌うようなクジラの鳴き声が。クルー全員が声の方を向くと、J24のポートガンネルの真下(横)に、艇影のように並泳していました。

遠くで跳ねたりしているイルカ、クジラ、シャチは何回も見ていますが、今回は一瞬声が出ないほど感動の出遭いでした。その時は写真を撮るのもすっかり忘れていました。

そのクジラがゆっくりと海中に潜ると、二回りぐらい小さなクジラがバウやスターンに現れました。他艇の周りでも同じようなことが起きていたみたいです。

しばらくすると、「しゅわしゅわしゅ~、しゅわしゅわしゅ~」という音とともに海面がざわめきだし、小魚の大群が右往左往しだしました。クジラもあちこちで背びれを出し、えさの捕食を始めたのかなと思うような光景が繰り広げられました。

でも、ミンククジラだとしたら、ひげクジラだからオキアミのようなプランクトンを食べるのではないのか? 歯鯨なら黒い体に、白い手びれだし? などと考えていたのですが、後から聞くと、ひげクジラも、さんま、イワシ、小魚、時にはサケやマスも食べるとのこと。やっぱりあれはミンククジラだったようです。

漁師によると、知床羅臼側にシャチが大量に入り、クジラやイルカが知床から網走方面に大挙してやってきたのではないかということです。クジラが来ると魚がみんな食われてしまうとも言っていました。

僕が子どものころ「ぼぉ~っ、ぼぉ~」と汽笛の音でクジラの陸揚げ、解体の作業が浜で始り、洗面器、バケツを持ってもらいに行った記憶があります。クジラの油は消化が悪いので、よくおならとともに油も出てパンツやズボンを汚した(笑)などと記憶しています。僕らの小さいときは肉といえばもっぱらクジラ肉でした。

ちなみに、網走は太古の昔からクジラの町です。日本4大捕鯨地の一つです。食文化を含め、何かいい共存共栄の方法を見出していかなければ、生態系も乱れていきますね。

なお、網走セーリング協会はディンギー12艇、クルーザー15艇、会員35名で構成される(多分)日本最北のヨット協会です(写真とレポート/網走セーリング協会・榊原宏洋さん)。

http://www.ne.jp/asahi/abashiri/asa.jp/index.html

レースを忘れてクジラウォッチング

今年も開催
エンジョイセーリングデイ

2010年7月12日 月曜日

初めてのセーリング体験を楽しむ参加者たち(photo by Sachie Hamaya)

JSAFレディース委員会が主催するエンジョイセーリングデイが7月11日、神奈川県・葉山新港をベースに開催されました。

今年で10回目を迎えたこの試み、曇天ではありましたが雨もなく、強い陽射しもなく、風も強過ぎず、体験乗船会には絶好の日和りでした。参加者は100人近くに達し、昨年よりも参加協力艇が増え、乗りたい人も、乗ってもらいたい船もおおいに賑わった1日となりました。

参加者の声を聞いてみました。

「仕事をリタイアし時間が自由になることもあって、何かを始めたいと思い参加しました。長野県の出身なので海に興味があり、1級免許は取ったのですがヨットは初めて。新聞でこのイベントを知り、所沢から電車に乗って1人で来ました」という男性。乗船した船が70歳台のオーナーによって操船されていることを知り、ヨットをより身近に感じたようです。葉山で行われているのシニアを対象とした練習会(ニッポンセールトレーニング葉山)の話を聞いて、大いに興味を持ったようです。
3人家族のお父さんは、「今日は(小学生)の息子が楽しんでくれました。私はウインドサーフィンをやっているんですが、ウインドは1人でしかできないので、息子といっしょに楽しめるものを探していました。ヨットの可能性は大いにありですね」と満足そうでした。
YAHOOで検索していて偶然にこのイベントを見つけたという男性は、「以前からヨットには興味がったのですが、たまたまこのイベントを発見しました。水泳やランニングをやっているのですが、ヨットって面白そうですね」と新たな楽しみを発見したようでした。
船酔いで早々に船を下りてしまった小学2年生の男の子。しかし、「帰りに乗ったモーターボートが楽しかった。風が気持ちよくて、ずっと乗っていたかった!」と船そのものには興味を持ってくれたようで一安心、パーティ会場では元気に走り回っていました。
また、「最初は船が揺れるので落ちつかなかった。しかし、一時間もすると慣れて、最後は風を楽しめるようにはなりました」という女性は、「次回もチャンスがあったらまた乗りたい」と言ってくれました。リピーターを増やすのも、こういったイベントでは大切です。

一方、船側としては、「今日は若い人たちに乗ってもらい、いろいろ経験してもらいました。興味をもたれたら是非、メンバーになり、チームの戦力になってほしい。来年といわず、来週もまた来てください!」(<O&S>の小林巧さん)といったところが代表的な感想のようです。どの船も、クルー候補生を確保するために、エンジョイセーリングデイを積極的に利用していました。

同じ船に乗船された方々もお互いにメルアドを交換し、写真を撮り合ったりとすぐに仲間になられたようで、海の親睦の場としても活用されたようです。来年、11回目を開催する予定。是非、ご参加ください!

なお、このイベントは日本財団の助成金を受け、ヤマザキナビスコ株式会社ウイダーinゼリー(森永製菓株式会社)、ヘリーハンセン(ゴールドウイン株式会社)、株式会社ノースセールジャパン、ブティックガルボの協力を得て実施しました。

本イベントはJSAFレディース委員会の主催で開催

参加者、協力艇、スタッフが一堂に会しての記念撮影

株式会社ノースセール

ジャパン

コラム 「海のファッションにはワケがある」

2010年7月7日 水曜日

Illustration by Tadami

時間を経たモノの発祥にまつわる話には諸説ありますが、海のファッションもその伝統を紐解こうとすると、さまざまなエピソードが聞こえてきます。そんなエピソードをご紹介するこのコラム。へぇー、そんなワケがあったのか・・・・・・とちょっと驚いてください。

今回は「汗とアンダーウエアー」の話です。

人間の汗は体温上昇を防ぐ役目があり、ムダに水分を放出している訳ではありません。

汗は蒸発して乾くときにエネルギーを必要とし、このとき身体の熱カロリーを使って気化し、同時に体温を下げる役割を果たしています。だから汗がうまくかけなくなると、体温は上昇し続けて死に至ることもあるのです。ちなみに犬には汗腺がないので汗をかけません。いつも口から熱を発散して、体温をコントロールします。簡単に言えば、人間の汗はオーバーヒートを防ぐ自動車のラジエーターと同じ役割なのです。

一方で、身体が濡れたままだと気化熱として奪われるカロリーの消耗は激しく、体温と体力は著しく低下します。風呂あがりに油断して風邪を引くのはこのためです。汗は体温コントロールに不可欠な存在ですが、逆に放置すると厄介者でもあるのです。我々が考えるべきは、汗とうまく付き合うことであり、その手段としてアンダーウエアーがあります。

セーリングにお勧めは、暖かさを重視したアンダーウエアーよりも水分(汗)の吸水を重視した素材です。

人間が体を動かすと、冬でも蒸気(汗)を発散して体温はコントロールされます。汗(液体)となって見えないだけで、体を動かすと素肌からは常に蒸気を発散しているのです。そこで、吸水性の高いアンダーウエアーを着れば、素早く水分や湿気を吸水し、気化熱によるカロリー消耗を防いで体温低下を防ぐことができます。

綿素材は吸水後に乾くのに時間がかかり、その間は身体からカロリーを消耗し続けるのでスポーツシーンではお勧めできません。マリンスポーツでは、汗以外の水分も浸水することがあるので、なおさら避けるべきです。体感する寒暖差が大きいセーリングでは素肌を常にドライに保つことが理想で、素肌に接するアンダーウエアーは有効なコンデイション対策なのです。

暑さや寒さなどの体に感じる肉体的なストレスが長く続くと、それは精神的なストレスに転じて、判断力が鈍り事故につながることもあります。快適なセーリングをするためにも、吸汗性の高いアンダーウエアーを着用することからまずは始めましょう。

ザ・ノース・フェイス ヘリーハンセン 鎌倉店 オープン

2010年7月2日 金曜日

鎌倉駅にほど近い場所にあります

ヘリーハンセン・ブランドでおなじみの株式会社ゴールドウインが、7月2日、JR鎌倉駅近くに「ザ・ノース・フェイス ヘリーハンセン 鎌倉店」をオープンしました。

店内は1階が60.7坪、2階が66.6坪で合わせて127.3坪と広々としており、ゆったりと商品をチェックできる雰囲気となっています。ヘリーハンセンではコアユーザーに対応したセーリングジャケット&パンツからカジュアルなビーチラインまで幅広い商品で構成されています。

ショップのコンセプトは「From Ocean to Mountain」。
海や山をモチーフに、季節を感じとることができるようアーティストとのコラボレーションなどで店内を演出するとのこと。オープン時はYuri Shibuyaのヨセミテの写真を店内に配置。その後は「Ocean」をテーマにした写真、陶器を使用して店内を演出、また吉田博さんの版画を使用する演出など予定しています。今後、セーリング関係のイベントを企画する予定もあるとのことです。

場所は、鎌倉駅東口を出てロータリーを抜け徒歩数十歩、「鎌倉駅入り口」の交差点のすぐそばの便利なところ。店舗の入り口には広いスペースがあり、待ち合わせにはいいかも。一度、チェックしてみてください。

THE NORTH FACE HELLY HANSEN 鎌倉店
〒248-0006
神奈川県鎌倉市小町1-9-4 松風堂ビル1・2F
電話:0467-61-3811
営業時間:11:00~20:00

和歌山NTCセーリングライブラリー
メンテナンス完了

2010年6月30日 水曜日

J-SAILING82号そして本ブログでも紹介しました和歌山NTCセーリングライブラリーのメンテナンスが完了しました。

本ライブラリーはパソコンがあればどこでもいつでも利用できるセーリング映像の検索データシステムですが、このところ、映像がスムースに再生されないという不具合を生じていました。

ライブラリー担当者から、「システムに問題が発生したのですが、復旧が完了しました」という連絡がありました。早速、試してみたところ、今はスムースに映像が流れています。

以前チェックされて映像がうまく見られなかったJSAFメンバーの方々、もう一度チャレンジしてください。

本ライブラリーは現在、試用期間中です。閲覧された感想やご意見、ご要望などを「和歌山ナショナルトレーニングセンター(NTC)」までお寄せいただければ、よりよいシステムになるよう参考にさせていただきます。もちろん、メンバーが撮影された映像をお送りいただくことも大歓迎。

使い方の詳細はJ-SAILING82号のPDFバージョン(http://www.jsaf.or.jp/j-sailing/)、あるいは本ブログのアーカイブの6月16日の記事をお読みください。

「和歌山ナショナルトレーニングセンター」
〒641-0014
和歌山市毛見1514 和歌山マリーナシティ内
NPO法人和歌山セーリングクラブ

e-mail e-mail wsc@citrus.ocn.ne.jp