‘トピックス’ カテゴリーのアーカイブ

J-SAILING89号が発行されました

2011年6月27日 月曜日

J-SAILING89号表紙(撮影/鈴木教之)

 

J-SAILING89号が完成しました。
そろそろメンバーのみなさんのお手元に届く頃です。

本号の巻頭では、東日本大震災の被災状況、そして各地で起こっているセーリング仲間たちの復興支援の様子を特集しています。
表紙は、「掲揚キャンペーン」フラッグを手に支援を呼びかける外洋レース艇〈エスメラルダ〉です。
メンバーの皆様の引き続きのご協力をお願いいたします。

好評をいただいている水域紹介シリーズは、石川県ヨット連盟理事長の本吉謙三さんと有志の方々にご協力をいただき、同連盟のセーリングスポットを紹介していただいています。

この他、大島レース、ウインドサーフィン界の動き、2016年五輪に470級男女種目の存続が決まった背景などを紹介しています。

J-SAILINGは年に6回、JSAFメンバーに直接届きます。お届け先はメンバー登録時に記載された住所になりますので、住所の変更などがあった場合は所属の各団体へご連絡ください。なお、変更手続きの際にはメールアドレスを明記いただけますようお願いいたします。手続きの詳細は各加盟団体へお問い合わせください。http://www.jsaf.or.jp/dantai/

復興支援レースのリビエラ相模湾チャリティレースに集まった参加者たち(10Pに掲載しています。撮影/鈴木教之)

水域紹介シリーズに掲載された石川県の金沢工業大学穴水自然学苑の美しい風景(16Pに掲載しています)

大島レースのレポートはP25です(写真提供/大島レース実行委員会)

東北セーリング連盟のホームページが完成しました

2011年6月22日 水曜日

東北セーリング連盟HPのトップページ

 

 

日頃より、東北の被災地3県に対する絶大な支援をいただきありがとうございます。

6月18日のJSAF評議員会で、河野博文JSAF会長から東北セーリング連盟の棚橋会長へ義捐金を頂戴いたしました。
JSAFメンバーの皆様に心から感謝申し上げます。

このたび、東北セーリング連盟のホームページが完成しました。
 
http://tohokusaf.web.fc2.com/
 
「東北セーリング連盟」で検索していただいてもOKですが、アップしたばかりですので、検索に時間がかかるかもしれません。上記のURLからご覧いただければ幸いです。
 
今後、徐々に情報を増やしていきますので、よろしくお願い致します。

東北セーリング連盟は、東北6県の各連盟、階層別団体、艇種別協会の各代表から構成される組織です。

1995年に再発足した東北ヨット協会を東北セーリング連盟に改称したものですが、その前身は1938年9月に東北帝国大学により松島で設立された東北ヨット協会にまでさかのぼります。

5月14日、東日本大震災の復興に向けた会議が河野JSAF会長を迎え、盛岡市で開催されました。この会議には外洋のメンバーも参加し、東北オールセイルズとして復興を果たそうと熱い議論が交わされました。

これからも「東北はひとつ」、「強い東北」、「元気な東北」を合言葉に頑張って参ります。(東北セーリング連盟 事務局)

お久しぶりっす! ピーターさん

2011年6月20日 月曜日
 
 

日本語を交えてのピーターの話は説得力十分。3時間があっという間に過ぎ去った

 

 

ピーター・ギルモアさんが久しぶりに日本のセーラーに会いに来てくれました。

日本ヨットマッチレース協会(JYMA、戸谷壽男会長)からの依頼を快諾し、コリア・マッチカップを終えたばかりのヤンマーレーシングチームのピーター・ギルモさんが、チームマネージャーの谷路泰博さんとともに、6月18日、横浜ベイサイドマリーナでマッチレースに関する講演を行いました。

講演の内容は「最新のテクニックと、マッチレース界の現状と展望」というもの。
50人以上のセーラーが集い、3時間に迫ろうとする講演に熱心に聞き入りました。

印象的だったのは、テクニック云々よりも、マッチレースを勝つために必要な精神的、心理学的な側面に深く言及したこと。
勝負の90%以上は精神的な側面で決するという話は、ピーターが語ると十二分に説得力があります。

チームニュージーランドとアリンギの間で戦われた2007年の戦いを、「スコアボード・プレッシャー」(あと1つ勝てば優勝すると考え、自らがプレシャーの中に陥る現象)から解説した下りは非常に説得力があり、聴衆の耳目を集めました。

テクニック面での解説も忘れてはいません。
スタート前の時間とスピードのマネージング方法に関しても、日本の一般セーラーにはあまり知られていないテクニックを披露し、皆をくぎづけにしました。

ピーター・ギルモアさんはマッチレース世界選手権4回優勝、現在もマッチレース世界ランキング11位。
それよりも、ニッポンチャレンジのスキッパーとして2000年のアメリカズカップ挑戦で活躍したセーラーという方がわかりやすいでしょう。
現在はヤンマーレーシングチームを率いて世界のマッチレースを戦うとともに、ワールドマッチレースツアーのディレクターとしてマッチレース界を牽引しています。

ヤンマーレーシング http://www.yanmar.co.jp/en/racing/
日本ヨットマッチレース協会 http://www.matchrace.gr.jp/

練習中のヤンマーレーシングチーム(photo by YANMAR Racing)

緊急時などでレース中のエンジンの使用が認められます ―安全な外洋レースのために―

2011年6月12日 日曜日

 

エンジンの使用の条項の新設
   最新のルールブック(RRS2009-2012)から規則42.3(h)が新設され「帆走指示書で規定された状況において、艇がそのレースで明らかに有利にならない場合には、エンジンまたは他の方法で推進することを許可することができる。」が明記されました。
   もちろんヨットレースは風と水のみを用いて競技せねばならないので、レース中はエンジンを使ってはいけないことになっています。エンジンを搭載しているレース艇は、スタート海面まで機走して来ても、予告信号までにはエンジンを切ることが必要です。
   しかし、海外では過去からファストネットレースやシドニー・ホバートレース、世界一周レースなど本格的な外洋レースで、一度避難してから再度レースを続行できる規定とともに緊急時や荒天時のエンジンの使用が帆走指示書などで認められてきました。旧NORC時代の外洋レース規則でもエンジンの使用が規定されていました。
   ただし、過去のIYRRやRRSでは、推進方法でエンジンの使用が可能と解釈できる条項がなく、エンジンの使用を記載している帆走指示書自体がルール違反ではないかと見る向きもありました。とくに推進方法についてレース中に海上で厳しくペナルティを課すようになってきたので、レース中のエンジンの使用などもってのほかと思われる方も多かったと思います。

 

エンジンの使用の規定方法
   たとえば長距離の外洋レースでは天候の悪化に遭遇したり、細かい操船が不可能な大型船が迫って来ているのに、風が弱かったり潮が強くて大型船を避けられない事態に陥る可能性があります。外洋でなくても大型船が次々と行きかう海域を横切らなければならないレースもあります。
   このようなことが想定されるレースでは、新設された規則42.3(h)を活用して、帆走指示書でエンジンの使用を規定して、危険を回避することが危機管理上重要です。ではどのように規定すればよいのでしょうか?
    最新の外洋レース規則2009(2009とありますが、作成が2009年ということで、次の外洋レース規則改定まで有効です)を適用規則にすると、その第3条で「エンジンの使用」が規定されているので、帆走指示書内で記載しなくても緊急時のエンジンの使用が認められます。
   外洋レース規則2009を適用規則にしない場合は帆走指示書で記載することが必要ですが、その際、外洋レース規則2009第3条(下記)はRRS規則42.3(h)を踏まえた記述内容になっており、帆走指示書の記載内容の参考になります。

「外洋レース規則2009 第3条 エンジンの使用」
『落水者救助、遭難艇(船舶)救助、他の船舶との衝突回避(緊急避難)、離礁その他の緊急かつ切迫した事態に対処するためにエンジンを使用することができる。(RRS42.3(h)参照)
但し、エンジンを使用した場合には、その状況(使用した目的・時間・場所等)について、フィニッシュ後レース委員会に速やかに報告しなければならない。』

 

レース艇がレース中にエンジンを使う場合には
   レース中、緊急事態や荒天対応でエンジンを使う場合、緊急避難に必要な最低限の時間、方向、距離で使うのが基本です。次のマークやフィニッシュに対して明らかに有利な方向に使ってはいけません。そして、必ずレース委員会にその内容を報告することが必要です。なお、レース委員会は不適切なエンジンの使用方法だと考えたら、抗議をすることができます。
    本格的な外洋レースや船舶が行きかう海域でのレースでは、万が一の事態でも安全なレースができるように、是非、帆走指示書で規則42.3(h)を適用してエンジンの使用を規定してください。(大村雅一 JSAFルール委員会副委員長)

山崎達光名誉会長への感謝の会

2011年5月25日 水曜日
 

並木茂士JSAF顧問の乾杯の発声を受ける山崎名誉会長

 

 

5月21日、東京・交詢ビルデイングにおいて「山崎達光名誉会長への感謝の会」が開催されました。

2000年から10年の長きにわたりJSAF会長を務められた山崎達光氏は、この春、JSAF名誉会長に就任。その功績を称え、感謝するために150人以上の参加者が参集し、楽しいひと時を過ごしました。

山崎氏は高校生の時にヨットと出合い、早稲田大学ではヨット部に所属しA級ディンギーに乗艇。卒業後にライトニング級で相模湾を走り、その後1966年に24ft艇で鳥羽パールレースに初めて参加し総合2位。その後、歴代のサンバードを駆り、国内の数々のレースを制するとともにトランスパックレース等にも参加。そして、ニッポンチャレンジを率いて1992年、95年、2000年の3回にわたりアメリカズカップに挑戦したことで知られています。

「アクティブな名誉会長としてこれからもセーリング界に寄与していただきたい」との河野博文JSAF会長の言葉が象徴するように、今もサンバードフォーエバーで相模湾を走り回る山崎名誉会長。これからも多くの仲間と楽しいセーリングを続けられることでしょう。(写真・濱谷幸江)

パーティに駆けつけた石原伸晃JJYU会長

 

ジャーナリストの木村太郎氏もセーリング仲間です