‘レース情報’ カテゴリーのアーカイブ

関東学生女子オープンヨットレース。
連日の強風でレース不成立

2010年3月22日 月曜日

第20回関東学生女子オープンヨットレース(主催/関東学生ヨット連盟、場所/神奈川県・森戸海岸沖)は20、21日の2日間とも、前線通過のため海は大荒れとなり、レースは不成立となってしまいました。

海はとっても荒れており、一時は海岸沿いを歩くのも困難なくらいでした。

21日、8時に出艇予定でしたが、10時まで待機。しかし海が落ち着く様子は一向になく、レース委員会の苦渋の判断により、残念ながらレースは中止となってしまいました。

しかし、午後からは予定されていたとおりレセプション・パーティが開催され、各大学の紹介や豪華景品が当たるビンゴ大会などが行われました。

大学紹介では、いちばんおもしろく紹介できた大学には賞品を授与するという趣向もあり、どの大学も気合十分。審査委員は関東学生ヨット連盟委員長の「もっちー」こと望月航はじめ、役員の方などによって行われました。その結果、早稲田大学が見事1位となり、2位は法政大学。どの大学も急なフリにかかわらず面白くそれぞれのクラブを紹介し、レース不成立で元気のなかった参加者を楽しませてくれました。

ビンゴ大会では豪華賞品が当たるということもあって大いに盛り上がり、しかも最後にはドラマが待っていました。賞品がだんだん少なくなってきた頃、同時に2人のビンゴが出てしまい、それがまさかの委員長「もっちー」と選手の女の子だったのです。厳選なるジャンケンの結果委員長が勝ってしまい、もちろん全員からブーイング…… しかしそこで優しさをみせてくれたのが委員長。選手の女の子にプレゼントしてくれたのです。

今回、レースは中止となってしまいましたが、この後、関東女子インカレ、関東インカレとレースは続きます。各大学ともこれらのレースに向けての練習が大切となりますが、新入生歓迎に向けてもそれぞれがんばっていく予定です。今後も、関東学生ヨット連盟の活動にご注目ください。(レポート/関東学生ヨット連盟広報担当・渡辺みづき)

関東学生ヨット連盟 http://www.geocities.jp/gakurenyacht/

関東学生女子オープンヨットレース。
本日は強風でレースは行われず。明日に期待!

2010年3月20日 土曜日

最大瞬間風速20m超を記録した森戸海岸沖のドン吹きの海

第20回関東学生女子オープンヨットレース(主催/関東学生ヨット連盟)が本日、神奈川県・森戸海岸沖でスタートしました。

このレースは女子ヨット部員の技術向上と競技の活性化を目的として20年前に始まりました。当初は女子しか参加できず、参加艇数も少なかったのですが、近年では関東学連全体の活性化を目的とするようになり、男女混合ペアの出場も可能となりました。第20回を数える今大会では、スナイプ級29艇、470級17艇と50艇近い参加を得るまでになりました。

前述のように、本レースは女子部員ペアのみならず、現役の男子部員とのペア、さらにはOG同士の出場も可能で、しかも他大学と選手と組んで参加してもよく、インカレにはない和やかな雰囲気で開催されるのが大きな特徴です。

また、本大会は関東学生ヨット連盟が主催する今年初めてのレースであり、各大学とも今年最初の腕試しとして挑む一方、レース運営側としても初の運営ということになり、女子インカレ、春インカレの運営に向けての確認として大事な大会になります。

しかも、記念すべき20回大会ということで、例年1日のみの開催のところ今年は3月20日、21日と会期を2日間とし、明日21日にはレセプション・パーティを盛大に行う予定です。というわけで、昨日は午前中から学連スタッフが全員で準備を行い、昨夜の艇長会議も無事に終えることができました。

そして迎えたレース初日の本日20日。早朝は海面も穏やかでしたが、気温がだんだん上がり、出艇予定時刻の8時頃には風速は10m以上になり、陸上本部にはAP旗が掲揚され、選手は陸上待機となりました。

その後、一時は出艇可能な風域まで風が落ち、選手たちは期待を膨らませましたが、15分も経たないうちに再び砂浜を歩くのも困難なくらい風が吹き上がり、レーススタート予告時刻には前線通過のため最大瞬間風速が20mを超えてしまいました。

結果、9時35分に全選手の期待を裏切ってA/N旗が陸上本部に掲揚されました。明日はレースができることを祈りつつ、今、選手たちは合宿所で休養しています。

明日21日のレースレポートをお待ちください!(レポート/関東学生ヨット連盟広報担当・渡辺みづき)

関東学生ヨット連盟 http://www.geocities.jp/gakurenyacht/

19日夜の艇長会議は葉山新港で行われた

出艇申告のとき、すでに風は10mまで上がっていた

今年度初のレース運営とあって、ちょっと緊張気味で準備を進めるスタッフ

同志社ウィークヨットレース。
学生OBが主催するユニークなレースです

2010年3月14日 日曜日

同志社ウィークの開会式

学生OBが主催するユニークなレース、同志社ウィークヨットレースが3月12日~14日にかけて滋賀県柳ケ崎ヨットハーバーで開催されました。琵琶湖から届いたホットなニュースをご紹介します。

同志社ウィークは、同志社大学体育会ヨット部OB、OG会=鯨会(くじらかい)が主催するオープンヨットレースです。今年で、28回目を迎え、今大会は470級、スナイプ級ともに63艇、計126艇がエントリーしました。

同志社ウィークは、28年前、オリンピック強化拠点校であった同志社大学が、西日本のセーリングレベルの向上のため企画した大会でした。ヨットレースを通じた「交流」がテーマとなっています。インカレを終えた四回生が、卒業前にレーサ―側の感覚で自主運営する珍しいイベントです。もちろん、近畿北陸の学生、OB、OGの皆さんもボランティアスタッフとして参加いただく文字どおりの手作りの大会です。

今年も470級、スナイプ級ともに各一チーム招待選手の参加をいただき、レース前夜の3月12日、講習会と懇親会を実施しました。同志社大学艇庫には220名の関係者が集まり、社会人選手と学生が食事をまじえて交流しました。

レースは、3月13、14日と行われ、不安定なコンディションでしたが、各3レースが消化できました。

3月13日のレース初日は、小雨の風待ちのあと出艇、南西の4メートルの風でスタート。途中、北東へ180度変わる琵琶湖ならではの展開となりました。2レース目は北東の風3メートルでスタート。今回は、スタート後、北にシフトし、左右で順位が分かれました。翌3月14日は、北の微風、コ-ス短縮となったものの、上位は手堅く順位をキープしました。

スナイプ級第1レース、サイドマークのトップ艇回航シーン

結果、470級は慶応大学の小谷龍太郎・小山晋平組がチャ-ター艇にもかかわらず社会人を抑えて優勝を勝ち取りました。

スナイプ級は、招待チームの白石潤一郎、上田真聖組が圧勝しました。シーズン初めで、トップグループとの差が大きく、15分のタイムアロアンスでDNFとなる艇も出ましたが、実力差を実感し、課題確認の絶好の機会となりました。

閉会式では、優勝盾とともに、協賛いただいた㈱ジブ、ハーケンジャパン㈱、プーマジャパン㈱から、副賞、参加賞が贈られました。来年も3月中旬に開催予定です。ぜひ、ご参加ください。( 水上真吾)

同志社大学体育会ヨット部http://www.duyc.com/

470級の招待選手、高橋・伊藤組

470級第2レースのトップ艇、慶応大学の河合・小川組

セール講習会の様子

まだ、エントリーできます!
沖縄-東海ヨットレース2010ホームページのご紹介

2010年3月13日 土曜日

今年、久々に開催される沖縄をスタートする長距離外洋レース「沖縄-東海ヨットレース2010」のホームページが開設されています。

JSAF外洋東海ホームページの右下にあるLinksの「沖縄-東海ヨットレース 2010」から入るか、下記のURLでアクセスしてください。JSAFホームページのサイドバーからも入ることができます。http://okinawa.toscrace.jp/

沖縄の宜野湾港マリーナ沖から蒲郡のラグナマリーナ沖へのおよそ720マイルの本レースには、現在、12艇のエントリーがあり、エントリー艇の紹介ページも用意されています。レイトエントリーの締め切りは3月31日。まだ間に合います。
ぜひ、ホームページをご覧ください。

レース概要
日程:2010年4月29日(木)11:55 スタート予告信号
5月05日(水)16:00 フィニッシュラインの維持
5月09日(日)12:00 タイムリミット
コース:沖縄・宜野湾沖→三河湾・ラグナマリーナ沖
部 門:IRC部門(ノーマル以上)、ダブルハンド部門(IRCノーマル以上・ショートハンド)

セーラーと棋士との稀有な出会い。
白石康次郎さんの本が出版されました。

2010年3月8日 月曜日
面白い視点の本が出ました。

白石康次郎さん(海洋冒険家)と羽生善治さん(棋士)の対談を編んだ『勝負師と冒険家/常識にとらわれない「問題解決」のヒント』です。

白石さんに関してはJSAFメンバーなら誰でもご存知。2007年の5OCEANS(ファイブオーシャンズ、単独世界一周ヨットレース)で2位になった様子は、J-SAILINGでもレポートしました。かたや、羽生さんは現在、名人、王座、棋聖、王将の四冠であり、通算タイトル獲得数は歴代2位という棋界の大御所。

対談を通して、羽生さんは「野生の勘を持つ」と白石さんを評し、白石さんは羽生さんを「頭脳のアスリート」と言います。そうした2人がこれまでの人生のハードルをいかに乗り越えてきたのかを、かたや冷静にかたや情熱的に語ったのが本書です。

白石さんが5OCEANSの様子をこれまでにない側面から語る部分はセーラーとして興味津々。いつもと変わりない康次郎節が至る所で炸裂します。一方、将棋という世界の内側を静かに語る羽生さんの発言はクールですが、その視点には人に対するやさしさが垣間見えます。

まったく畑違いの2人の対談なので素朴な質問が飛び交いますが、お互いにていねいにわかりやすく対応するさまは、優れたプロの姿勢です。第4章「社会に対して価値を生み出せ」では、ややもすると社会から遊離しがちな世界に身を置く2人が、どのような形で社会にコミットしていくかの覚悟が見えてきます。

この本に期待したいのは、羽生さんのファンが本書を手にして、これまでまったく縁のないヨットというものを少しでも理解してくれることです。そして、逆もまた真なり。JSAFメンバーのみなさんもこの本を読み、将棋という頭脳のスポーツに興味をもたれることになるかも知れません。

「勝負師と冒険家」(東京経済新報社・刊。白石康次郎、羽生善治・著。本体価格1500円)