‘レース情報’ カテゴリーのアーカイブ

トウキョウズ・カップ2010ヨットフェスティバル

2010年7月30日 金曜日
 
 

7月30日朝、大島波浮港入口の様子

第19回 TOKYO’S CUP 2010 ヨットフェスティバルが7月31日に開催されます。

大会前日の今日、5名の運営スタッフが東海汽船に乗り、大会本部の設営にやってきました。

昨日の大風で早くもリタイヤ報告が1艇から届きました。
9時半、東海汽船が大島に到着したころは波浮の港も風でざわつき、時おり雨も降る天気で、スタッフを迎えてくれました。
廻航してくる船が大丈夫なのかと心配してしまうような天候でした。

9時に葉山を出港した艇が17時半近くに到着。その後、数艇から連絡が入り、風が強いので出港を見合わせ「明日直接スタート地点に行こうと思います」といった連絡が入る状況です。

今年のトウキョウズカップは、Aコース30マイル、Bコース10マイル、Cコース39マイルと参加するコースを選択でき、それぞれのスタート位置からフィニッシュの筆島沖を目指すようにコースを設定しています。

開催日が月末となり、参加艇が28艇とイベント始まって以来の少数になってしまいましたが、大島町の方々は選手を迎え入れるために、一生懸命に作業して下さっています。

明日は良い天気になり、風がもう少し穏やかになってくれることを祈り、これから続々入港してくる船を迎えたいと思います。(三浦多満枝)

JSAF外洋東京湾 http://yacht.main.jp/

廻航を終え、波浮港に入港したレース艇

詳報  2010年レーザーラジアル級ユース世界選手権 女子・日本代表 土居愛実(17歳)銀メダル獲得!

2010年7月26日 月曜日

選手団の面々

オリンピック女子正式種目「レーザーラジアル級」のユース世界選手権は現地時間7月25日 英国・スコットランドのラーグスで最終日を迎え、日本の土居愛実(どいまなみ・1993年8月神奈川県生まれ・17歳・山手学院高等学校2年在学・江の島フリート/神奈川県ユースヨットクラブ)が銀メダル・2位を獲得しました。優勝は米国、3位はオランダでした。

今大会の女子には世界26カ国から89艇の参加がありましたが、土居は予選7レースに3回のトップをとるなど終始上位で戦い、総合2位で通過、決勝シリーズに進出。決勝シリーズの最終日には4m~8mの風の中、並みいる世界のユース世代トップセーラーと互角に戦い13位-7位でまとめ、銀メダルを獲得しました。同級における日本女子のユース世界選手権メダル獲得は初の快挙です。日本の女子一人乗りクラスは世代を通じて世界のハードルが高く、トップ10に入ることも難しいとされてきました。
レーザーラジアル級は前回の北京五輪から女子一人乗り種目として初めて採用されています。土居は今回の好成績により、2016年リオ五輪大会の“期待の星”に躍り出ました。

なお、今大会には日本からU-18男子6名、女子4名が参加しました。

【土居愛実コメント】
銀メダル獲得をとても幸せに思っています。
1月に行われたミッドウィンターレガッタに参加し世界選手権の出場権を獲得できました。レース会場のラーグスでは強風域が予想されていたのでセーリング練習と合わせてウエイトトレーニングを行ってきました。目標体重には至りませんでしたが8kgのウエイトアップをすることができました。現地の事前練習は予想どおり強風のコンディションでしたが、大会が始まると私の得意な軽順風でのレースになりました。スタートを苦手としていたので確実なスタートをすることを目標にしました。そしてよいスタートができ、ボートスピードには自信があったので、その後は自分の思うようなコース展開ができました。11レース中3レーストップを取ることができ、U19女子総合で2位になることができました。
ラジアル世界選手権の前に行われたISAFユース世界選手権(トルコ)に出場したことで海外レースの雰囲気に慣れることができ、緊張することなく自分の力を出し切ることができました。今回銀メダルをとることができたのは、日ごろから活動を応援してくれている家族や練習を毎週見てくださったコーチのおかげだと思います。感謝しています。今後もこの成績に甘んじることなく次の大会に向けて頑張っていきたいと思います。

【日本セーリング連盟・ジュニア・ユース育成強化委員長 佐々木共之コメント】
世界選手権を戦い抜いた土居愛実をはじめ日本チームの頑張りを心からうれしく思っています。これまで彼女の練習環境を支えてくださったご家族や多くのスタッフの方々と共に喜びを分かちあいたいと思います。今回の成果が多くのジュニア・ユースセーラーに夢と希望を与えてくれました。私達もこれを糧にさらなる強化環境を構築すべく努力してまいります。

【土居愛実のセーリングキャリア】
小学校2年生より兄の影響でセーリングを始める(OP級)。
中学生時代、2007年度OP全日本選手権大会第3位。
高校に進学しオリンピッククラスのレーザーラジアルに乗り始める。
2009年全日本レーザーラジアル以降ラジアルユースワールド、Volvo Youth Sailing ISAF World Championship日本代表を目指して本格的にレーザーラジアルのトレーニングに取り組む。

・2009年11月  全日本レーザーラジアル兼全日本レディ-ス兼レーザー4.7選手権大会(江の島) 総合32位(ユース女子2位)
・2010年1月   レーザークラスミッドウインターレガッタ ラジアルクラス総合10位(女子5位)
・2010年3月   ISAFユースワールド日本代表選手選考レース 女子1位
・2010年4月   スプリングレガッタ2010(江の島)総合5位(女子1位)
・2010年5月   <JOCジュニアオリンピックカップ2010>兼<JSAFジュニア・ユースセーリングチャンピオンシップ2010(ユース部門)総合2位(女子1位)
・2010年7月8日-17日 Volvo Youth Sailing ISAF World Championship 2010 第10位 イスタンブール/ トルコ

大会公式サイト
http://www.laserworlds2010.co.uk/laserworlds/radial/women/radial_youth_results.htm

JSAFジュニア・ユース育成強化委員会
http://jsaf-osc.jp/Junior-Youth/JYindex.html

土居愛実選手、堂々の2位!
レーザーラジアル級ユース世界選手権

2010年7月26日 月曜日

土居愛実選手

7月17日~25日にかけて英国・ラーグスで開催されていたレーザーラジアル級ユース世界選手権で土居愛実選手(江の島F)が7-1-1-1-10-2-3-(15)-14-13-7と走り、女子で2位になりました。

優勝は米国のReineke Erika選手。      

本大会は男子41カ国 226艇、女子26カ国 91艇が参加し、日本からはU-18の男子6名、同じく女子4名が参加していました。

JSAFジュニア・ユース育成強化委員会
http://jsaf-osc.jp/Junior-Youth/JY-04/jy04_01.html

大会サイト
http://www.laserworlds2010.co.uk/radialyouth

東京六大学OB戦 東京大学が優勝

2010年7月16日 金曜日

現役時代もかくやと思われる熱い戦い

7月10日、東京六大学OB戦が行われました。

このレースは東京六大学OBの懇親を目的に、毎年7月の第2土曜日に葉山マリーナの30ftクルーザーをチャーターし、OBによる対抗戦を開催するものです。

今年で10年目を迎えますが、OBレースと言えばビールを片手にのんびり……と思われるかもしれませんが、この対抗戦は現役時代もかくやと思われる熱い戦いを繰り広げますし、レース中は禁酒というOBとしては信じられぬほど節操のある戦いです。
もちろんレース終了後のパーティではおおいに飲み六大学の懇親を深めています。

今年の成績は以下の通りですが、法政大学の3連覇を東京大学が圧倒的な走りで阻み、優勝いたしました。

優勝 東京大学
2位 法政大学
3位 立教大学
4位 明治大学
5位 早稲田大学
6位 慶応大学

今年は南の7~8mの風でエキサイティングなレースとなりましたが、みなさん現役時代にタイムスリップし、本気モードでおおいに楽しんでおられました。

今後も老いて(若いOBもおりますが……)ますます盛んなところを現役に見せたいと思います。
本年度運営当番校でレース委員長を務めました法政大学OB羽田誠のレポートでした。

開会式で早くも胸が熱くなる

 

パーティでのエール交換

レース中、クジラと遭遇!

2010年7月14日 水曜日

網走帽子岩~二つ岩レース中に鯨を発見

北海道の網走セーリング協会のホームページにヨットの間近かを併走するクジラの写真が掲載されています。同協会メンバーの榊原宏洋さんにその時の様子をレポートしていただきましたので、写真とともにご紹介いたします(編集部)。

6月20日、ヨット4艇での親睦ミニレース中、網走市二ツ岩沖折り返しマークを回航して先行艇を追い上げていると、陸に近い海域で背びれを出したクジラを目撃しました。

すぐに各艇に連絡すると、各艇もそれぞれ違う方面を指さしクジラを追いかけていました。僕たちのJ24もクジラに少しでも近づこうと舵を取ると、「ひぃ~ひゅ~う~」と歌うようなクジラの鳴き声が。クルー全員が声の方を向くと、J24のポートガンネルの真下(横)に、艇影のように並泳していました。

遠くで跳ねたりしているイルカ、クジラ、シャチは何回も見ていますが、今回は一瞬声が出ないほど感動の出遭いでした。その時は写真を撮るのもすっかり忘れていました。

そのクジラがゆっくりと海中に潜ると、二回りぐらい小さなクジラがバウやスターンに現れました。他艇の周りでも同じようなことが起きていたみたいです。

しばらくすると、「しゅわしゅわしゅ~、しゅわしゅわしゅ~」という音とともに海面がざわめきだし、小魚の大群が右往左往しだしました。クジラもあちこちで背びれを出し、えさの捕食を始めたのかなと思うような光景が繰り広げられました。

でも、ミンククジラだとしたら、ひげクジラだからオキアミのようなプランクトンを食べるのではないのか? 歯鯨なら黒い体に、白い手びれだし? などと考えていたのですが、後から聞くと、ひげクジラも、さんま、イワシ、小魚、時にはサケやマスも食べるとのこと。やっぱりあれはミンククジラだったようです。

漁師によると、知床羅臼側にシャチが大量に入り、クジラやイルカが知床から網走方面に大挙してやってきたのではないかということです。クジラが来ると魚がみんな食われてしまうとも言っていました。

僕が子どものころ「ぼぉ~っ、ぼぉ~」と汽笛の音でクジラの陸揚げ、解体の作業が浜で始り、洗面器、バケツを持ってもらいに行った記憶があります。クジラの油は消化が悪いので、よくおならとともに油も出てパンツやズボンを汚した(笑)などと記憶しています。僕らの小さいときは肉といえばもっぱらクジラ肉でした。

ちなみに、網走は太古の昔からクジラの町です。日本4大捕鯨地の一つです。食文化を含め、何かいい共存共栄の方法を見出していかなければ、生態系も乱れていきますね。

なお、網走セーリング協会はディンギー12艇、クルーザー15艇、会員35名で構成される(多分)日本最北のヨット協会です(写真とレポート/網走セーリング協会・榊原宏洋さん)。

http://www.ne.jp/asahi/abashiri/asa.jp/index.html

レースを忘れてクジラウォッチング