‘レース情報’ カテゴリーのアーカイブ

国体チャイルドルーム 過去最高の利用者!

2010年9月27日 月曜日
 

千葉国体のチャイルドルーム

 

9月26日からレースの始まった国体セーリング競技では(千葉市稲毛ヨットハーバー)、今年も「チャイルドルーム」が開設されています。

千葉国体のチャイルドルームは会場の管理棟2階の和室に設置。

10数年前、レースの参加選手から「子どもを預かってくれるところがあったらいいのになぁ~」という声が上がりました。
それがきっかけで、JSAFのレディース委員会はチャイルドルームを立ち上げることに奮闘してきました。
そして、倭千鶴子委員長の努力が実り、高知国体からはチャイルドルームが実現し、現在まで約8年が経過しました。

チャイルドルームは主催県の特色がよく表れるところです。
今年は、昔ヨットに乗っており「自分の所属していた県の応援に来ました」というパパやママが多いのが特徴。
どちらの県の応援か尋ねてみたところ、兵庫県や山形県など方々から駆けつけて来ている様子。

女子選手の支援をしていこうと始めたチャイルドルームですが、近年は運営サイドのお子さんも受け入れるようにして、セーリングに関係しているみんなのサポートをしています。

少しずつチャイルドルームの存在が認知されてきているのか、今年の千葉国体ではこれまでにないほど子どもたちであふれかえり、保育士の方々も汗だくの大盛況ぶりでした。

この勢いだとチャイルドルームの利用者新記録を樹立すること間違いなしです。(レポート/三浦多満枝・JSAFレディース委員会、写真/濱谷幸江)

 

賑やかなチャイルドルームの様子

 

Melges32 World Championsip 2010 最終日

2010年9月27日 月曜日

 

これまでで一番風のない状況でこのままレースが終わるのでは? と思われましたが、サンフランシスコの風は裏切りません。

最終日の14時30分以降のレースは行わないルールでしたが、2レース目を14時30分にスタート。7~15ノットの順風下、予定されてい全レースを消化することができました。

第9レース

上→下→上→下フィニッシュ(4レグ) 1.7マイル。
真中でジャストスタート。最高のスタートで左展開、レイライン手前でタックし、シングルの位置でポートタックを走る。スターボ艇をかわす際に、上手くコミュニケーションできずタックの回数が増え、上マークを10番中盤で回航。抜きつ抜かれつの攻防で何とか順位をキープし14位でフィニッシュ。

第10レース

上→下→上→下→上フィニッシュ(5レグ) 1.7マイル。
ゼネラルリコール後のブラック旗、全艇が警戒する中、真中上寄りでジャストスタート。左展開でマーク手間まではシングル目を走っていましたが、スターボ艇のケアの対応が悪く、マークアプローチでB旗を振られ、720度回転。走りだしたころには既に集団と大きく離れており、最下位フィニッシュとなる。

 

最終日の日本チームの順位と最終総合順位
<夜叉侍>   2‐12  最終総合10位
<Bros>  30‐20 最終総合23位
<SLED>  14‐32   最終総合32位

Melges32ワールドは<夜叉侍>(石田オーナー)が健闘し、日本チーム最高の10位を獲得しました。
これだけレベルの高いレースでの10位は本当に素晴らしいと思います。しかし石田オーナーの視線は常に頂点を見つめており、これからの活動に目が離せません。
<Bros>(亀井オーナー)、<SLED>(大倉オーナー)の初参戦は、Melges32の洗礼を浴びる結果となりましたが、随所に光る場面が多々あり、今後の活動次第では大きくジャンプアップできると感じました。

日本人は世界に負けていません。まだまだ個々のセーラー自身が多くを勉強し、チャレンジ精神を忘れることなく取り組んでいけば、近い将来ワールドチャンピオンになるチームが出てくると確信します。

この船は非常にディンギーセーラーに向いている船です。今後、世界に繋る艇種としてJSAFなどで認定し、若手の強化プログラムの一環として活動できる環境ができたなら、日本のセーリング界も大きく変わっていけるのでは? と思いました。

ハイパフォーマンスディンギーが主流となってきているセーリング競技に、このような艇種が加われば、まだまだセーリングを夢見るセーラーが増えてくると感じました。
Melges32 World Championsip 2010は終了しました。明日からは2011 World Championsipに向けて、それぞれのチームが活動を始めます。

今後、Melges32 、24の日本人チームの活動が活発になってきそうな予感がします。(レポート/中村健一)

 

Strategist  http://blog.goo.ne.jp/jpnken1/
レース成績 http://yachtscoring.com/event_results_cumulative.cfm?eID=375
大会ライブ http://www.sailgroove.org/coverage/237465-2010-Melges-32-World-Championship/live
St. Francis Yacht Club http://www.stfyc.com/

Melges32 World Championsip 2010

2010年9月25日 土曜日

 

現在、開催されているMelges32世界選手権(米国サンフランシスコ、セントフランシス・ヨットクラブ)に参加する中村健一氏のレポートです。

日本からは<夜叉侍>(石田オーナー)、<Bros>(亀井オーナー)、<SLED>(大倉オーナー)の3艇が参加しています。

大会2目日は初日の強風がうそのように朝から無風。1時間の風待ちをした後、7ノットの微風の中で第1レースが行われました。

強風下の豪快な走りとは違い、微風での神経戦になると思いきや、レース中にどんどん風が上がり、レース終了前には17ノットまで吹き上がり、続く2、3レースも17~22ノットの中、レースは展開されました。

3日目は2日目と同様、朝から風がなく2時間待ちの末、2レースが開催されました。
その後、吹き上がってくるという天気予報でしたが、予報が外れ7~18ノットの順風でのレースとなりました。

日本チーム、3日目のレース結果
<夜叉侍> 17-5    総合14位
<Bros>  25-31    総合23位
<SLED>  19-32   総合31位

 

日本チームで健闘している<夜叉侍>チームは、Melges32に一番長く乗っているだけに、チームのコンビネーションやハンドリングは既にトップクラスにあります。<Bros>チームは、今回、ワールド参加は初めてながら、日本でMelges32を所有し、1年間の練習を重ねての参戦で、随所に光る走りを見せています。<SLED>チームは、今回が初乗りで初参加という厳しい条件の中でのレースとなっています。

今回のレガッタではラッセル・クーツをはじめ、470級金メダリストのウィルモットなど、多くのスター選手が集結しています。世界最高のレベルで競っているこのクラスは非常に魅力があり、ディンギー選手とキールボート選手の融合できる艇種だと私は思います。

この融合による新たなセーリングスタイルが確立されれば、セーリング界も今以上に楽しくなるように感じました。
明日は最終日ですが、1番でも上を目指して日本チームは頑張ります。(レポート/中村健一)

 

本ブログでは簡単な様子をご紹介しています。詳細は中村さんのブログ「Strategist」を参照してください。(編集部)

 

Strategist  http://blog.goo.ne.jp/jpnken1/
レース成績 http://yachtscoring.com/event_results_cumulative.cfm?eID=375
大会ライブ http://www.sailgroove.org/coverage/237465-2010-Melges-32-World-Championship/live
St. Francis Yacht Club http://www.stfyc.com/

Melges32 World Championsip 2010

2010年9月23日 木曜日

初日のレースシーン。全32艇が参加

 

Melges32の世界選手権が米国サンフランシスコのセントフランシス・ヨットクラブをベースに開催されている。

日本からは<夜叉侍>(石田オーナー)、<Bros>(亀井オーナー)、<SLED>(大倉オーナー)の3艇が参加。

そこで、本日から<SLED>に乗る中村健一さんのレポートをお届け。本ブログでは簡単な様子をご紹介するので、詳細は中村さんのブログ「Strategist – Japan」を参照してください。

天気予報は12時のスタート時間から徐々に8~1ノットに吹きあがるというものでしたが、思いのほか早い段階で風が吹き上がり、レース中盤から27ノットの風が入り出し、激しい展開の中3レースが消化されました。

ゴールデンゲートブリッジとアルカトラズ島を頭上に見てスタートする光景は非常に優雅に見えます。しかし、強風にもまれながらのレースは大変にハード。32フィートのMelgesはディンギーと同じように速いレース展開で、1つの判断ミスで大きく順位を落としたり、良いポジショニングでビッグゲインをしたりと、入れ替わりの激しいレース展開となっています。

また、ジェネカーでのダウンウインドは、わずかなコンビネーションミスでブロー沈してしまうほど繊細なハンドリングが要求され、見ている方も、レースをしているクルーも非常にエキサイティングなレースとなっています。

さて、大会初日に日本チームで抜け出したのは<夜叉侍>で、強風コンディションの中、非常に安定したスコアで総合8位となっています。<Bros>、<SLED>は27、28位で少し出遅れた感じとなっていますが、まだまだ初日、明日からの巻き返しに期待がかかります。(レポート/中村健一)

 

Strategist – Japan http://blog.goo.ne.jp/jpnken1/
レース成績 http://yachtscoring.com/event_results_cumulative.cfm?eID=375
大会ライブ http://www.sailgroove.org/coverage/237465-2010-Melges-32-World-Championship/live
St. Francis Yacht Club http://www.stfyc.com/

 

前日のセール計測の様子

日建・レンタコムカップ
第19回全日本学生女子ヨット選手権大会

2010年9月22日 水曜日

選手たちはもちろん、運営スタッフもみんな頑張ってくれました

 

日建・レンタコムカップ 第19回全日本学生女子ヨット選手権大会が9月18日から20日にかけ、全29校(470級27艇、スナイプ級30艇)が参加し、神奈川県葉山新港をベースに開催されました。

今回のレース海面はJSAFが推奨している「見せるヨット」に準じ、葉山港の防波堤からも見える距離で行われました。

 

18

18日は開会式と艇長会議が行われた後、選手たちは10時過ぎに出艇し3レースが消化されました。海面では北東のシフティーな風が入っており、とても難しく選手たちを悩ませました。

スナイプ級では関西学院大学の増川/山本組がオールトップで初日の首位にたちました。2位に早稲田大学の木内/塩出組、3位に日本大学の長塚/稲垣組と続きました。3位以下も点数差はほとんどなく、入賞争いから目が離せません。

470級で首位にたったのは日本経済大学の徳重/安田組です。安定した走りをしていました。2位には、関西大学の後藤/原口組、同点で3位に鹿屋体育大学の杉浦/牟田組が入りました。470級も点数の差がほとんどなく、目が離せない状況でした。

 

19

19日は、朝から風がなくAP旗が上がり、選手たちは風が南に上がるまで陸上待機となりました。10時過ぎから南の風がそよそよ入り、優しい南から吹く軽風域の中、3レースを消化しました。

470級では日本経済大学の徳重/安田組が1-3-1というスコアでまとめ、トップとなりました。地元の日本大学の藤井/栗栖組も今レガッタ初のトップホーンを第5レース目で鳴らし2位につけました。3位から6位まで同点で4チームが並び、熱い戦いがつづきます。

スナイプ級では、関西学院大学の増川/山本組が1-1-9というスコアでまとめ2位と10点差で1位。一方、この日、最終レースで断トツ文句なしのトップホーンを鳴らしたのは日本大学の長塚/稲垣組です。こちらのチームもこの段階で3位となり、最終レースまで目が離せません。

目が離せないのがやはり総合優勝争い。19日の時点で日本大学がトップ。わずか1点差で2位に関西学院大学。さらにトップと3点差で3位に早稲田大学がつけました。

 

20

20日は最終日。朝、ハーバーへ行ってみると風がなく、選手たちは複雑な思いで、約1時間の風待ちを強いられました。その後、風が南に回り本レガッタ一番の微風の中1レースを消化しました。

470級、スナイプ級ともに選手たちは気合いの入ったスタートとなり、ゼネラルリコールを何度も繰り返しました。

そんな中470級では早稲田大学の山口/井上組が今レガッタ初のトップホーンを鳴らし、総合3位になりました。前日まで1位の日本経済大学の徳重/安田組は最終レースも3位でフィニッシュし、2位と22点差で初優勝を飾りました。

スナイプ級は、470級がスタートした後、何度もゼネラルリコールを繰り返した後、ブラック旗が揚がり、16艇が引っかかってしまうという大波乱。この16艇の中には上位のチームが何艇かいたため、スナイプ級の最終成績は前日までと入れ替わりました。

前日までトップの関西学院大学の増川/山本組は最終レースも2位でフィニッシュし3度目の優勝を果たしました。また、2位には中央大学の樋口/久保組が入りました。

大激戦だった総合優勝争いは、日本大学と早稲田大学のスナイプチームがブラックフラッグに引っかかってしまったため、関西学院大学の勝利となりました。

 

来年は記念すべき20回大会

男子学連の力強い手伝いにより各チームの積み込みと会場の片づけを終えた後、湘南国際村にて日建さんのご協力により、盛大な表彰式とレセプションパーティが行われました。

レセプションパーティではみんなでジェンカを踊ったりし、楽しく行いました。また式の途中ではサプライズがあり、今回のレースの運営を行うにあったて陰で一生懸命働いていた全日本学生ヨット連盟副委員長の福本典子(早稲田大学)に功労賞が授与されました。

来年は、記念すべき20回大会です。各水域を勝ち抜いてきた女子選手たちの熱い戦いが葉山で行われる予定です。(レポート/全日本学生ヨット連盟広報・渡辺みづき)

 関東学生ヨット連盟 http://kg-yacht.r-cms.biz/

 

スナイプ級優勝の増川/山本組(関西学院大学)

470級優勝の徳重/安田組(日本経済大学)

葉山新港で行われた開会式

表彰式の様子